AEDの使い方をわかりやすく説明します

私は地元の消防団に所属している関係から、応急手当普及員という免許を持っています。
これはAEDの講習会などの指導員の免許なのですが、ちょうど先日、心肺蘇生法(AEDの使用方法)についての講習会を開催してきましたので、記事にしてみようと思います。

AEDってなに?

AEDとは

A = automated (自動)
E = exterbal (体外式の)
D = defibrillator (除細動機器)

AEDとは、上記の略称で自動体外式除細動器のことを指します。

このAEDという機器は、突然心停止を起こして倒れた人を、その場に居合わせた人が使用して倒れた人の命を救うことが出来る医療機器です。

AEDの必要性

現在の日本では、心臓病による死亡は年々増加しており、日本の死亡原因第二位となっています。

その中でも病院外の突然の心停止による死亡は年間6万人にのぼると言われています。

2016年の交通事故死亡者数は3904人でしたが、その15倍以上の数字となることからも、突然の心停止による死亡がいかに多いかということがわかります。

心停止の理由には、心筋梗塞などの病気のほかにも、胸に衝撃が加わって心停止するケースもあります。

例えば、野球をしていて胸にボールが当たる事によって心停止するケースがあります。

心停止というもは、誰にでも起こる可能性があることを認識しなければなりません。

大切なのは、心停止後の応急処置。

心停止の後、処置が1分遅れる毎に救命率は7~10%低下します。

日本における救急車の現場到着までの平均時間は通報から8分です。

救急車が来るまで何もせずに待っていたのでは、救える命をほとんど救命できないこととなります。

愛する人や家族を救うため、一刻も早く行動を起こしたいところです。

救急車が到着するまでに行うべきこと

まず倒れている人を発見したら、声をかけ、意識があるのか?無いのか?を確認します。

傷病者の反応が無ければ直ぐに周囲の人に助けを求め119番通報とAEDを持ってきて貰うよう依頼をします。

119番通報は第一優先です。

意識があれば、傷病者の要求を聞きます。

119番通報後にすることは、傷病者のお腹を注視して通常の呼吸があるか?確認をします。

呼吸があれば10秒間に2回ほど膨らむことを確認できます。

呼吸が無い、もしくは判断に迷う場合は、直ぐに胸骨圧迫(心臓マッサージ)に入ります。

人工呼吸の訓練をした経験があれば、胸骨圧迫30回の後、2回人工呼吸を行います。

人工呼吸の経験がない場合や、傷病者の口から血液や嘔吐物があり感染症の危険がある場合は、人工呼吸は行わず胸骨圧迫だけ続けます。

AEDが無い場合は、救急車が到着し救急隊に引き継ぐまで胸骨圧迫を続けます。

AEDが到着した場合、まずAEDの電源を入れる。

AEDは使用したことがない人でもアナウンスに沿って進められるようになっています。

アナウンス及びパッドの図解通りに進め、救急車が到着し救急隊に引き継ぐまでAEDの指示に従います。

AEDの価格

AEDの機器は国内外いろいろなメーカーから発売されていますが、どの機器も「高度管理医療機器」や「特定保守管理医療機器」のガイドラインに沿って開発された機器ですので、機能や安全性などは遜色はありません。

価格的には、実売価格で30万前後というところですが、最近では20万前後の機種も発売されています。

おわりに

AEDも最近ではショッピングセンターや駅など人の集まるところでは、ほぼ設置されている状態になってきています。

簡単な操作で出来ますので、救急車が来るまで待っているのではなく、積極的に使用されることが救命に繋がります。

動画などを見ていただくだけで流れがわかると思いますのでこれを機会に、愛する人のために覚えてくださいね。

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